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『唱歌「ふるさと」の生態学ーウサギはどこへ行ったのか?』 - 2014.11.20 Thu

私が執筆した『唱歌「ふるさと」の生態学ーウサギはどこへ行ったのか?』が山と渓谷社からヤマケイ新書として出版されることになりました。この「ウサギ追いし」で始まる「ふるさと」という歌は私の好きな歌のひとつで、国民的愛唱歌といってよいと思います。ところが歌詞にあるウサギはなつかしいどころか、見たこともない人が大半です。これはどういうことだろうというのが問いかけです。そのポイントは茅場の消失にあります。この謎を理解するには、植生遷移と動物の関係の意味がわからないといけません。それで、好きな歌に自分の研究したことが歌われていたことに気づきました。そう考てみると、フナと川の問題も、「青き山」のことも、重要な保全生態学のテーマです。
「これをオレが書かないで誰が書くんだ」
そう思って実は3年くらい前にだいたい書いていました。ところが、最終段階にさしかかったところで東日本大震災が起きました。ふるさとに帰ることができない人がたくさんできてしまいました。「ふるさと」の歌詞の意味も変わったような気がしました。避難した体育館のようなところで、女子高生がトランペットで「ふるさと」を吹き、それを聞いたおじいさんが涙を流していました。私は胸が熱くなりました。そして東日本大震災のことも書き加え、それらを総合して、現代日本の諸問題を考えました。
 本を出版するというのはなかなかたいへんなことなので、来春の退官までにはできないかもしれないと思ったこともありますが、ヤマケイ新書から声をかけてもらって一気に進みました。そして、出版予定は12月12日、なんと私の誕生日になりました。退官前に出版できることをありがたく思います。<高槻記>

14 ふるさとの生態学
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「捕食者なき世界」文庫本化 - 2014.05.02 Fri

2010年に単行本で出版された「捕食者なき世界」(ソウルゼンバーグ著、野中訳、高槻解説)はよく読まれたようです。それで5月10日に文庫本化されて出版されることになりました。内容は生態系において捕食者がいないとどうなるかということについて、サイエンスライターの立場で取材をしたものです。生態学の重要な概念も出て来るし、人類学における新しい発見や、それによって巻き起こった論争などはたいへん興味深いものです。

捕食者なき世界、文庫2014 ,30

「北に生きるシカたち」復刻 - 2013.11.22 Fri

11月25日に高槻の「北に生きるシカたち –- シカ、ササそして雪をめぐる生態学」(1992, どうぶつ社)が約20年ぶりに丸善出版から復刻出版されることになりました。以下、復刻版の「あとがき」の抜粋です。



 この本は私の処女作であり、仙台にいて研究者としてスタートし、岩手県の五葉山でシカとササの調査をした三十代の記録として書いたものである。・・・私は ―当時もそうなのだが―シカだけを研究しているつもりはない。むしろシカという研究対象をきっかけに、生物のつながりを知りたいと思ってきた。・・・その過程でいつも思ってきたのは、野外で動植物をよく観察し、自分の目で現象を見つけ、そのことを示すために徹底的にデータをとるということだった。そのような研究スタイルは・・・三十代の五葉山での調査体験で培われたものだった。・・・いま読み直しても、あの五葉山の寒気の中での調査の感覚がリアルに蘇るのを覚える。それはその後の私の研究の血肉になっている。・・・この本はすぐに売り切れた。売り切れたあと、たくさんの人から「あの本が手に入らないので、分けてください」と言われたが、私の手元にもなかったのでお断りするしかなく、ずっと心苦しい思いをしてきた。この復刻でそうした心苦しさから解放されるのはうれしいことだ。本書を手にすることができなかった人、とくに若い世代には、野外調査を進めるとはどういうことか、研究成果が得られるまでに研究者は何を考え、どうフィールドを作りあげ、壁にぶつかったときそれをどう乗り越えるのかといった点を読んでもらいたいと思う。
もっと読む

  記
書名「北に生きるシカたち」(1992, どうぶつ社)2013復刻, 丸善出版
著者 高槻成紀(たかつき・せいき)
頒価 本体2400円+税

岩波ジュニア新書「動物を守りたい君へ」 - 2013.10.14 Mon

2013年10月に岩波ジュニア新書「動物を守りたい君へ」(高槻成紀著)が出版されるることになりました。2006年に出版した「野生動物と共存できるか」の姉妹編的な意味があります。内容はタイトルが示すとおりで、若い世代が動物を守る上で大切なことを考えてもらおうと思いました。若い世代がこれから生きて行くうえで、自然との距離がますます離れてゆくように感じます。自然を、動物を知らないでは本当に守ることはできません。若い人はやさしい気持ちを持ち、動物がけがをしていたら助けてあげたい、絶滅しそうなら守ってあげたいと思いがちです。それはよいことですが、情緒的にそう感じても本当の力になりません。動物をよく知ることが必要です。だからそのことを書きたいと思いました。岩波書店の奨めもあって、野生動物だけでなく、ペットや家畜のことも書くことになり、つねづね思っていることを書きました。野生動物を守る上では、その動物だけをとりだして守るのではなく、ほかの動植物とのつながり、環境と一体で守ることがたいせつであることを書きました。最後には東日本大震災にふれ、私たちの世代が原発をあいまいな形で許してきたことへの反省や、再稼働を絶対してはいけないのだということを書きました。表紙を含めイラストを知人の浅野文彦さんにお願いし、とてもよい仕上がりになりそうです。

表紙おもて 100kb

プロメテウスの輪 - 2013.08.31 Sat

2013.8.24の朝日新聞「プロメテウスの輪」に高槻の取材記事が載りました。私は、福島のイノシシが「出荷制限」になったこと、つまり関東の消費者が「被害者」であるということに誰もおかしいといわないことにずっと違和感をもってきました。原発事故を福島対関東という図式で考えればそういうことはないとはいえませんが、これはそういう図式にとどまらない問題だからです。原発事故は日本人が福島の自然に対しておこなった加害であり、被害者が福島県人ならまだしも直接被害を受けていない消費者というのはどう考えてもおかしいことです。むしろ日本人が加害者でイノシシが被害者だという当然のことが共通理解されていないと思います。もちろんこの問題の本質はさらに大きく、日本社会が地球に迷惑をかけたということですが、これまでそういうトーンの発言を聞いたことがありません。地球を外からみる客観的存在がいれば、当然そうとらえるはずなのに。
 この取材では私のそういう考えを的確に伝えてくれてはいませんが、見出しはそういうことになっています。
 私たちの研究室では今後福島のイノシシの胃内容物分析をおこなう予定です。(高槻記)

プロメテウスの輪 176kb

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